妊娠期乳がんの診断について
2021年5月26日
2025年2月18日
基本的に通常乳がんと同じでありますが、一般的に妊娠前期・中期には胎児被爆を避けるためにマンモグラフィは行われません。 しかしマンモグラフィは、超音波検査では指摘できない石灰化病変の描出には大変有用で、撮影の際に腹部の遮蔽を行うことで胎児への被爆量を減らすることができるために、必要性が高い場合に限り撮影を行います。
超音波検査は妊娠中でも安全に施行きる検査で、細胞診や組織診を行う上でも重要なものです。
一方妊娠中の乳房のMRI検査は、安全性の正確なデータはないので極力避けることが望ましい。 またMRI撮影時に用いるガドリニウム造影剤は、胎盤通過性があるので妊娠中の使用は推奨されていません。
予後
妊娠期乳癌の予後が悪いのは、妊娠期乳がんが既に進行した乳がんの状態で発見されるためであります。 予後改善のためには、いかに妊娠前の普段から乳がん検診を受けるのが大切かつ大変重要であります。